ドメイン
ドメインは、チャットボットサービスの基準になる単位です。 例えば、’NAVERクラウドのお客様サポートセンター’を担当するチャットボットを作るとしたら、そのチャットボットの全ての対話を含む単位がドメインです。
対話の作成及びチャネルの連携、そして統計情報まで、一つのドメインを基準に動作し管理されます。 ドメイン管理メニューは、チャットボット管理者の権限をもつユーザーのみがアクセス可能です。
ドメイン作成の際には、ドメイン名とドメインコード、そして自然言語の処理言語を入力します。
- ドメイン名:1文字以上になる必要があり、最大100文字まで入力可能です。
ドメインコード:固有の値で重複してはいけません。 名前空間(
com.ncloud.chatbot.support
)を利用して入力することをお勧めします。自然言語処理:韓国語/英語/中国語/日本語/タイ語/インドネシア語の中から選択します。
チャットボットサービスは、多国語を対応しており、言語ごとに異なる自然言語の処理エンジンを有しているため、各言語の学習のために様々なモデルで学習させています。自然言語の処理オプションを選択した後、対話入力データをその言語に合わせて入力する必要があります。
ドメイン情報
ドメインに関する情報及び設定を管理し、現在の状況を確認することができます。
① 基本的なドメイン情報を提供します。
- ドメインID、ドメインコード、ドメイン名、ドメイン作成日及び最終修正日
② 登録された対話リストの情報を提供します。
- 登録された対話は、ドメインに作成された対話セットの数です。
- 含まれた対話タイプは、ドメインに含まれた全ての対話タイプの数をいいます。
- 含まれたエンティティは、ドメインに作成された全てのエンティティの数をいいます。
- 含まれたタスクは、ドメインに作成された全てのタスクの数をいいます。
作業管理
ドメイン内の作業の進捗状況を確認することができます。作業管理は、コンソールとチャットボットビルダーの両方からアクセス可能です。
① コンソールの作業管理
- 作業管理をクリックしてご確認いただけます。
- 特定のドメインコードを選択し、当該ドメインの作業のみを選択して確認することができます。
- コンソールの作業管理では、ドメインコピー作業のみを確認することができます。
② チャットボットビルダーの作業管理
- チャットボット設定の作業管理タップ又はNLBの作業管理からご確認いただけます。
- 当該ドメインで行われたドメインコピー及び対話のアップロード/ダウンロード、自動テスト、プッシュ送信などの作業を確認することができます。
- 作業の完了したファイルをダウンロードすることができ、作業の途中に作業をキャンセルすることも可能です。対話のアップロードに失敗した際、詳細な失敗内訳も確認することができます。
イメージ管理
ドメイン内で使われるイメージを管理することができます。
イメージ管理ページでは、イメージを登録、修正、削除することができます。
- 外部URLは、イメージ登録数に集計されず、最大で50枚のイメージを登録することができます。
- イメージ応答や共通メッセージを作成する際、イメージ管理ページに登録されたイメージを使うことができます。
- イメージの使用先をクリックすると、当該イメージの使われた応答やメッセージに移動し、そのイメージを修正することができます。
キーワード管理
チャットボットサービスは、ビジネスの特性を有効にサポートするために、卑俗な言葉や時宜的なキーワードなど、特定の単語を禁じることができるキーワード管理機能が提供されます。
ユーザーの指定した禁則の単語を簡単なUIを通じて登録することができ、キーワードグループは最大で100件まで登録が可能です。 キーワードを生成、修正、削除した後は、変更された設定の適用でサービスに反映することができます。
① キーワードグループ名:類似するタイプのキーワードを1つのキーワードグループとして管理することができます。卑俗の言葉、成人語、時宜的なキーワードなどにグルーピングが可能です。
② キーワードタイプ:キーワードのタイプを選択することができます。部分一致するキーワードに全て応答するためには部分キーワードを、全てが一致するキーワードのみに応答するためには全キーワードを選択します。
③ キーワード登録:キーワードを登録します。他のグループのキーワードとは重複しないように注意が必要です。
④ 応答登録:ユーザーがキーワードを入力した場合、応答できる代わりのメッセージを記述します。
- キーワードタイプが全キーワードである場合、応答なしの設定を選択し、そのキーワードに対して応答しないことがあります。
⑤ 大量のキーワードをExcelファイルでアップロード/ダウンロードすることができます。
- A列:キーワードグループ名(重複しないキーワードグループ名を入力します。)
- B列:キーワードタイプ(全キーワードと部分キーワードの中から選択して入力します。)
- C列:キーワード(複数のキーワードは改行で区分します。)
- D列:応答(空白セルで残して応答なしに応答を設定することができます。)
ビルド管理
NAVERクラウドのチャットボットは、対話を学習させ続けます。
① 対話モデルを学習
チャットボットビルダーの上の対話モデルを学習をクリックします。例えば、ビルドの変更点を記録する必要がある場合、ビルドメモを作成することができます。
チャットボットエンジンは、対話データセットを基に学習を行います。
- 自然言語分析の基本であるNLP(Natural Language Processing)は、質問データと応答データとに記述された文章の形態素を分析します。その次の段階であるNLU(Natural Language Understanding)では、文章がどの意味を持つか、いずれの応答と最も類似性を持つかを判断します。なお、学習においては、NAVERのデータ辞書とマッピングして一般のエンティティに対するマッピング作業を行います。特定のドメインで学習が必要なエンティティのみをタグ付けした場合、そのタグ付けの内容を含めてエンジンで学習させます。
- 学習は、データサイズによって数分から数時間かかります。素早い学習処理のためにGPUを活用します。一つのモデルとして学習させるのではなく、チャットボットエンジンでは、幅広いレベルの学習モデルを提供します。例えば、ビルドの即時テストメニューでは、現在ビルドをリクエストしたモデルの応答が出てくるかのテストが可能です。学習が完了するまで時間がかかりますが、学習完了後は幅広い発話タイプをカバーすることができます。
② 変更された修正を適用
チャットボットビルダーの上の対話モデルをビルドで変更された修正適用のボタンをクリックします。
モデル学習の必要がない機能を直ちにサービスに適用することができます。変更された設定は、最も直近にビルドされたモデルでのみサポートされ、設定の適用が終わると自動的にベータ版に配布されます。
ビルドなしに’変更された修正を適用’に反映可能な機能は、以下の通りです。
- 共通メッセージの修正
- キーワード管理(新規登録、応答の追加及び修正)
- 失敗メッセージ(追加、修正、削除)
- 固定メニュー(サービス利用の有無)
- フィードバック(サービス利用の有無、フィードバックフレーズの修正及び応答メッセージテキストの修正及び削除)
- 類似応答のフレーズ修正(サービス利用の有無は、モデルビルドが必要です。)
- フォームの修正及び追加(但し、新規の対話にフォームの登録と別の対話への接続は、修正配布の対象ではありません。)
- ボタンの追加、削除、位置変更
- ボタンアクションのテキスト修正
- クイックリプライに変更
- オペレーター接続サービスの有無
- アクションメソッド設定の修正
- エンティティ学習
③ ビルドのキャンセル
モデルビルドの開始後、修正事項が発生した場合、ビルドをキャンセルすることができます。
- 但し、’前処理’以前の段階でのみビルドをキャンセルすることができます。
④ 学習後のビルド管理
ドメイン管理で’ビルド管理’に移動すると、ビルドに関する追加情報を確認することができます。
現在ビルドされている項目とビルドの状況が提供されます。以前に学習させたモデルに戻ってサービスを配信するなど、配信管理機能が提供されます。
ビルド管理で、ビルド及びサービス配布情報とビルドメモリを確認することができます。
ビルド現況にて段階別のビルド状況を確認することができます。
- ビルド状況
- ビルド準備:学習ビルドのリクエスト及びビルド許可
- 前処理:データの前処理段階
- 学習中:対話データセットを基に学習実行
- テスト可能:ベータ環境で学習中のデータをテストできる段階
- 学習完了:自然言語の分析、エンティティマッピングなど、対話データセットの学習完了
- ビルド適用:学習された対話モデルのビルド適用段階
- ビルド完了:サービス配布可能
- ビルドキャンセル:前処理以前の段階までビルドキャンセル可能
- DATABASE SNAPSHOT ERROR: ビルドエラー
配布されたファイル位置を確認することができ、ビルドのバージョン別にサービスの有無に対する確認ができます。 サービスの配布は、’ビルド完了’したバージョンのみが可能です。
- ベータの配布はベータ環境に配布され、テストメニューで試行することができます。
- サービスの配布を選択すると、リアル環境に配布され、チャネルが連携された実際のサービスに適用されます。
ビルド使用に関する統計を通じ、ビルドとサービスの配布件数をグラフで確認することができます。毎時間ごとに集計され、確認可能な情報は次の通りです。
- 特定の期間の間のビルド数及びビルド失敗件数
- 特定の期間の間のサービスの配布件数
権限管理
チャットボットサービスの協業及び権限制御方法
チャットボットサービスを構築するためには、多くの対話セットを作る必要があります。 そのため、有効な作業のために、多くの対話作業者との協業が必要です。それをサポートするために、ドメイン管理者のアカウントと対話記述者のアカウントとを分離して提供します。
NAVERクラウドのお客様アカウントでコンソールにアクセスすると、チャットボットドメイン管理者の権限を有します。
ドメインを作成/削除し、設定値を変更することができます。
権限管理では、対話記述者を招待することができ、対話記述者の権限を管理することができます。
①URLの作成をクリックし、対話記述者に送信するinvite URLを作成することができ、作成されたinvite URLはリストに追加されます。
② アドレスのコピーをクリックし、対話記述者に送信します。対話記述者は、対話管理、対話オプション管理、テスト画面を利用することができます。
③ 削除をクリックし、作成されたinvite URLを削除することができます。invite URLが削除されると同時に、対話記述者の権限も解除され、対話記述者は当該ドメインをそれ以上利用することができません。
④ 会員登録の際に、対話記述者の会員登録日、ID、ニックネームの確認が可能です。
対話記述者の接続方法
①チャットボットに接続する前にInvite URLを受けた場合
- NAVERクラウドのユーザーから送信されたInvite URLを用いてチャットボットに接続します。
- チャットボットのログインページに移動します。
会員登録を行い、IDとパスワードを入力した後、ログインします。
ログインに成功すると、対話リストに移動します。 対話記述者のIDでログインすると、ビルド管理、権限管理など、管理者のための項目を除く対話リスト及び対話オプション管理、テスト、指標などのメニューのみが表示されます。
② 新規の対話記述者が http://chatbot.ncloud.comから直接ログインした場合
IDとパスワードを入力し、チャットボット会員として会員登録します。
URL入力ウィンドウにドメイン管理者から送信されたInvite URLを入力します。
ログインに成功すると、対話リストに移動します。